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「追い出し部屋の実態は、社内で落ちこぼれた人間の受け皿でした」大手自動車メーカーで働くRさんに話を聞いた

先日の朝日新聞の一面に掲載されたり(link)田村憲久・厚生労働相が言及したりして(link)一部で話題になった「追い出し部屋」。朝日新聞の定義によれば下記のような部署のことだそうだ。

低迷する事業部にいたり、希望退職への応募を断ったりした社員が配属される例が目立つ。おもな仕事は多忙な他部署への「応援」で、製品の箱詰めや議事録づくりといった「雑用」が多い。自分の転職・出向先さがしを命じられることもある。このため、社員からは「社内失業者を集めて退職に追いこむのが狙いだ」との反発が出ている。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130108-00000027-asahi-ind

今回、わたくし増田の方でも実際に「追い出し部屋」に配属されてしまった方にメールでインタビューできる機会があったのでご紹介したい。
当時の状況を聞かせていただいたRさんは大手自動車メーカーで働く男性。社内の「追い出し部屋」に異動となり、2010年の3ヶ月間をそこで過ごしたという。※下記文章は、原文ママではなく、読みやすいように私が編集しております。

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ーーあなたの会社の「追い出し部屋」について教えてください

「社内向けには「各部署で能力を発揮できていない人罪を、能力が発揮できるよう再教育する部署」ということで発表されていましたが、その実態は「社内で落ちこぼれた人間の受け皿」でした。「追い出し部屋」に送り込まれる人間の選出基準は公表されておりません。しかし「追い出し部屋」に送り込まれた人たちの多くが、過去にメンタル関連の疾患を患った者、組合員、あるいは定年間近の高齢の者でした。

私の場合は「うつ」を患ったことが理由でした。他所への異動の打診もあったのですが、引越し、単身赴任を伴うものだったため、主治医と相談した結果異動を断ったんですね。そのことも、「追い出し部屋」行きの理由になったと思います。

上司からは、異動になる1週間前に『異動の内示が出たから』と言われ、『◯日までに残務処理と引き継ぎを終わらせろ』と指示されました。そして異動2日前に『荷物を持ってどこどこに引っ越しするように』とだけ言われました。引っ越し用の段ボールも何も準備されないままでした…。
異動前から『うちには姥捨て山のような部署がある』という噂を聞いていました。「追い出し部屋」は全体では40名ほどいました。普段から『自分たちはこれからどうなるのだろう?』という話をよくしていましたよ」

ーー「追い出し部屋」では、どのような業務を行っていたのでしょうか

「『なぜ自分が「追い出し部屋』配属になったのか』『自分が会社の役に立つように変わるにはどうすればいいか』『自分の強みと弱み』というような課題を与えられて、資料にまとめます。図や表を入れてもいいんですが、それを印刷して、室長に提出するんです。
他に業務はありません。
庶務はあったようですが、大したものではなかったようです。
私はそういう課題を半日ぐらいで片付けていましたが、中には一週間ぐらいかけていた方もいたようです。『そんなに時間をかけてどうするんだ?』と当時の私は思っていました。
資料が完成した人には、役員と面談する機会が設けられます。

ーーRさんは、現在では「追い出し部屋」から脱出されたんですね。

私は社内就活をして、なんとか引き取ってくれる先を見つけました。他の課員たちも、課題と面談が終わった人から、元の部署に戻る人もいましたし、異動先が決まっていった人もいました。異動先が決まった人は、今の環境を早く抜け出たい、と思っている人がほとんどでした。

ただ、異動先は決まったものの、受け入れ先の体制が整うまで、かなりの時間待たされた人もいたようです。中には異動先がなかなか決まらず、揉めていた人もいたようです。定年が近い人などは、半ば強制的に退職になった人もいたようですが、行き先が決まらず「追い出し部屋」に残られた方たちがその後、どのような会社生活を送られているのか、私には分かりません……」

Rさんは異動先の部署で力を発揮し、昇進も果たしたという。「追い出し部屋」、あなたはどう思うだろう?

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