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健康で効率的な最低限度の生活

社内失業、スポーツと健康

「会社の命令に背くということは、どういうことか分かるな?」と退職勧奨を受けた出版編集者さんに話を聞いた

Sさん(30代・女性)は、出版社で編集者として働いていた去年、退職勧奨に遭った。当時Sさんの会社では大規模なリストラが進められており、希望退職者を募っていたという。
「結局、グループ全体で社員500数十人いるうちの、70人ぐらいが希望退職に応募して、辞めたんですね。30歳以上、勤務3年以上っていう条件だったので私にもギリギリ通達書が来たんですよ」
多くの社員たちが辞めていく中で、Sさんは社長室に呼び出されることになる。当時の様子を聞いた。

「元々、グループ会社全体でリストラを敢行するという話で、親会社のリストラに追従しないといけない状況だったんですよね。後で聞いたら40代のバブル世代を狙ったリストラだったらしいんですけど、逆に『そろそろ辞めて転職しよう』って思ってる若い人たちにとっては、退職金を貰って辞められるオイシイ話だったみたいで…。私がいた子会社なんて、30人しかいないのに若い方から10人ぐらい辞めましたからね」

沈没する船から船員が次々に逃げ出すような状況で、まさに会社存亡の危機だったと言えるだろう。Sさんが社長室に呼ばれたのは、そんな時だった。

「正式にリストラ人員が発表される前日の午後に、『ちょっといい?』って社長に呼ばれまして。沢山の人が辞めることになって、組織を変えなきゃいけなくなった、だからお前は雑誌の広告営業をやれ……っていう話になったんですよ。今更営業?って。私は新卒で入社して以来、ずっと編集しかやってなかったですから。『売上のある雑誌なのに、営業をやる奴が居なくなって困ってる』っていう話だったわけですけど、それにしてもいきなり営業っていうのは、私のスキルを見ていないし、おかしくないか、って言いましたよ。それでも、『今の状況わかるよな?』って。
『編集としてのお前はもう要らない、だから営業をやれ』って、かなり強く言われた。そうすれば屈すると思ったんだと思う。『今この場で返事しろ』『会社の命令に背くということは、どういうことかわかるな?』って言われたんですよ。でも、それはあまりに失礼だと思ったし、私は変わらないですよ、と言いました。辞めます、と。頑固だから嫌なものは嫌だった。翌日、朝10時に呼び出されて、希望退職の申請書を渡されて、希望退職の枠にねじ込まれたんです。あまりに突然だったから、誰にも話すこともできなくて、同僚はみんな、後で対象者リストを見て驚いたと聞きました」

もちろん会社の状況が厳しかったのは分かる。しかし読者のみなさんも、社長の対応はあまりに強引だと感じるのではないだろうか。

「社長に呼び出されたのが16日。17日に申請書を渡されて、月末の30日で辞めることになったんですね。当然、仕事を引き継ぐ 時間としては短か過ぎたし、 突然のこと過ぎて取引先への挨拶だって満足にできませんでしたよ。進行中の案件で、終わらせなければいけないものもあって、それをやるっていうのと、先輩に引き継ぐので精一杯だった。
有休もあったから、本当はちゃんと転職活動して辞めたかったけど、今回のリストラに乗っかれば会社都合になるっていうのもあったし(注:そうでなければ自己都合での退職になってしまう)、それしか選択肢はないのかな、と思ったんですよね。社長の対応は、ヤクザすぎますよね。それはないよなって」

みなさんはどう思いましたか?

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