読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

健康で効率的な最低限度の生活

社内失業、ミニマリズム、スポーツ

仕事が忙しい人と、社内失業者が共存してる現状がある 後編

さて、社内失業は組織の構造的な問題であり、その解決を部下にまかせるよりも、管理職が業務の再分配で対応すべき、というところまでお話しました。最後に、管理職向けに再分配時に気をつけること3点を提案したいと思います。

↓中編はこちら
仕事が忙しい人と、社内失業者が共存してる現状がある 中編 - 増田不三雄info

部下に「何か仕事ありませんか」と良く聞かれるようになった、あるいは担当業務がほとんどないようだと気づいたときに、あなたたち管理職が気をつけるべきことです。ちなみにこれは、私がいままで見てきた事例をもとに考えたものです。

(1)雑務ばかりを振り分けない
「郵便物をだしてきて」「データをCDに焼いておいて」「いま忙しいから手を貸して」という雑務(仕事というよりも用事)ばかりをお願いするというのは、実は最もやってしまいがちなミスです。雑用は大抵、短時間で終わるので社内失業の本質的な解決になりませんし、いくらやってもスキルにならないので部下は「ここにいると雑用しかないし、お先まっくらだ」と思ってしまいます。
また、業務には一連の流れがありますよね?「A」→「B」→「C」→「D」という流れを切って「C」ばかり任せてしまうと、たとえ「C」が重要だったとしても、部下はその仕事の意味を全体の流れの中で理解できません。その場で思いつきで仕事をふる=雑用と考えて間違いありません。

(2)放り投げない
蜜にコミュニケーションを取るのが面倒なので「新企画を考えて。できたら見せて」「何がしたいの?とりあえず君から提案して」などの放り投げをやってしまいがちです。これは自由すぎて部下も何をしていいかわからず、結局、上司の意図をうまく汲み取ることができません。結果、部下から見れば「何を提案しても否定されてしまう」上司から見れば「的外れな提案ばかりしてくるなコイツ」な状態を繰り返すことになります。私が見てきた事例では、結局、部下は提案することを諦め、社内失業への道を再びひた走ることになります。

逆に言えば、ただしい業務の再分配とは、自分の仕事も含めて抱えている部下全員の仕事を一覧してから行うべきということです。繰り返しになりますが、部下が難儀して解決しようとするよりも、上司がちょちょいと再分配すれば素早く解決に導くことができるということです。

(3)隠蔽しない
社内失業状態であることを告白すると、その部下は無能の烙印を押されるおそれがあります。しかし同様に、上司も「部下をうまく使えない」奴として無能の烙印を押されるおそれがあります。なので上司は、さらに上の上司や同列の管理職に相談することがほとんどないようです。
しかし、社内失業が個人の資質によるものでなく、会社組織内の構造の問題として捉えられれば、社内失業は恥でもなんでもないということになります。自部署で持て余しているのなら、むしろ積極的に「彼はこういうスキルを持ってるんだけどそっちで活かせないか?」と他部署やさらに上にたいして提案して異動をサポートすべきです。そのことは社益にも、部下のスキルアップにも繋がります。

僕がこの本を通して伝えたい事は、「社内失業は個人の資質によるものではなく、会社組織、ひいては社会の構造上の問題である」ということです。それは「部下の資質によらない」ということももちろんありますが、「上司の資質にもよらない」ということでもあります。
上司がダメだから部下が社内失業するわけじゃない、ということになれば、上司は自分の部下の社内失業を他部署に相談できるようになります。自分がダメだからではない、ということになれば、部下は上司や周りに現状を伝えやすくなる。人材配置の適正化が進めば企業が元気になるのです。企業が元気になれば、そこで働く人にも影響を与えます。あなたが元気になるのです。