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健康で効率的な最低限度の生活

社内失業、ミニマリズム、スポーツ

仕事が忙しい人と、社内失業者が共存してる現状がある 中編

社内失業

部下が社内失業するとき、多くの場合で上司との関係のこじれが原因となっています。しかも、厄介なことに上司は自分の部下が社内失業していることにあまり危機感をいだいていません。「部下に仕事がない状態は、人件費・教育機会の損失だ」と考えて解決に向けて動こうとする上司は、私がインタビューした中では少なくともいませんでした。実はこの心理は、ある心理学用語で説明することができます。

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仕事が忙しい人と、社内失業者が共存してる現状がある 前編 - 増田不三雄info

例えば混雑した電車の中では、誰もお年寄りに席を譲らないということがあります。他にも野球で、センターとライトのちょうど中間にボールが来て、”お見合い”状態でボールを落としヒットになってしまうことがありますよね。想像できますでしょうか。
実はこれらは「社会的手抜き」といって、人は集団で行う作業が発生すると一人でやるときよりも努力量を減らすという法則です。簡単に言えば「誰かがやってくれるだろう」という心理状態に陥ることです。社内失業している部下を持つ上司の心理を、社会的手抜きという側面から説明する理論をいくつか紹介しましょう。

(1)自己の貢献度評価理論→人は自分の努力がどれだけ組織に影響を与えるか考えるが、組織が大きくなると貢献度が曖昧になり手をぬいてしまう
(2)他のメンバーとのマッチング理論→自分が所属する組織の他のメンバーと同レベルの頑張りしかしなくなる

一見、上司は部下にたいして責任を負う立場のように見えます。しかし多くの人が同時に作業する職場において、上司自身が忙しくなかなか部下に仕事を教えられない状況が続いたり、「彼自身でなんとかするだろう」と教育を部下自身の責任にしてしまうことがあります。結果的に誰も部下を教育しなくなってしまう社会的手抜きの状況に陥ってしまうのです。

社内失業は会社組織の中で、構造上どうしようもなく起きてしまうことだ、ということを認識すべきです。そして長い目でみれば将来の戦力の教育機会、モチベーションを奪うものであり、短い目で見ても人件費を無駄にかけてしまうことだと知るべきです。そうすればこの問題は、部下のモチベーションでなんとか解決するものというよりは、上司が業務の再分配という形で解決していくべき、マネジメントの問題ということがわかります。
個々の資質によって起きるものではないという認識が広がれば、彼らに「仕事は自分で探せ」とか「さぼってんじゃねーのか」とか言う上司が少しは減るんじゃないでしょうか。

参考URL:http://www.geocities.co.jp/WallStreet/4716/loafing.htm

↓後編へ続く
仕事が忙しい人と、社内失業者が共存してる現状がある 後編 - 増田不三雄info